新着情報

2009.06.15  「知的財産法で見る中国」が発明協会より出版!

長雨の候、皆様は如何お過ごしでしょうか。

この度、長沢と古谷が共同で執筆した「知的財産法で見る中国」が発明協会より出版される運びとなりました。

 日中の知的財産法分野での交流は、従前、西洋的な知的財産法制度を先に導入した日本が中国を教化するというような発想で行われることが多かったのですが、私どもは、後から制度を導入した中国からも学べることが多いのではないかという視座において、中国の大学、研究機関と相互研究、相互交流を実施して参りました。中国の知的財産法研究の第一人者鄭成思教授は、われわれのその様な活動をご理解、ご支援くださいました。
 
 今回刊行される「知的財産法で見る中国」は、突然ご逝去なさった鄭成思教授に対する哀悼の意をこめて、相互研究、相互交流というわれわれなりの出発点から、中国の知的財産法を分析し、その新しい読み方を提示しようとした奮闘した様子を描いたものです。

 具体的には、日本法の分析において通常用いられている、法解釈の手法により、中国知的財産法及びその周辺法を説明していこうとするもので、法解釈の手法を用いることにより、主観的な中国の法制度への見方をできる限り排除し、より客観的なその姿を浮かび上がらせることを企図しております。

 この様な中国の法制度に関する分析のアプローチもあることを皆様にぜひご一読頂きたく存じます。もちろん、われわれの見解だけが正しいわけでもありませんから、皆様から屈託のないご意見をたくさん拝聴できることを楽しみにしております。

 相手と対話をしたければ、相手のことを良く知っているほうが話ははずみます。対話をした上で、相手に自分の考えを納得させるには、感情で、思い込みでぶつかっていくことは避けなければなりません。

 「知的財産法で見る中国」をぜひ手にとられ、中国の法制度、中国自体に対する新しい見方をぜひ発掘してください!
2009年6月 長沢 幸男 古谷 真帆



知的財産法から見た中国
目次
〈鄭成思教授の御略歴〉
第1部 知的財産フォーラム2004講演録
第2部 日中比較知的財産法
第3部 中国知的財産法の基礎である中国法の理解
〈資料編〉
・最高人民法院知的財産判例50選
・2008年中国特許法改正の概要

A5判 208頁 定価1,260円(税込) 送料290円
http://www.jiii.or.jp/ 発明協会ホームページ
特許電子図書目録からお買い求めいただけます。

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2008.09.30  長沢幸男通信 9月号(2008)

『わたしの一言』
中国社会科学院の李明徳教授、閻文軍准教授とは、私が北京大学客員教授在勤中の2004年5月に、4日間合計16時間に及ぶ中日特許法の比較研究に御協力を仰いで以来、親しくお付き合いいただいています。その比較研究には、当時北京大学留学中の古谷真帆さんにも参加してもらいました。
両教授は、その後、時期を異にして、東京でそれぞれ半年間の留学研究をされるなど、日本との学術交流を重視され、去る7月29日にも、経済産業調査会の御招待により、東京へお越しになり、全1日を費やして中国知財法の講義をされました。私と古谷さんも、受講生として勉強させていただきました。また、講義前日の28日には、私の事務所に御足労いただき、3時間にわたり、両教授、私、古谷さんの4人で、2004年当時と同様の形式で、知財法の中日比較研究を行いました。その成果は、今後、論文として出版し、広く皆様に御覧いただきたいと思っています。
そこで、今月は、中国社会科学院で研究中の古谷さんに、最近の中国知財法の動向について、その一端を紹介していただくことにしました。

「中国の知的財産戦略」
今回のテーマは、中国の知的財産戦略です。日本では、知的財産戦略会議の設置から、知的財産戦略大綱、知的財産基本法の制定、施行を経て、平成15年3月から、内閣に知的財産戦略本部を設置し、毎年知的財産推進計画を策定、実施してきました。それは、技術立国から知財立国への流れの中でおこったのですが、技術立国、知財立国を同時に行おうとしている国があります。それが、中国です。1978年に改革開放を実施し、その後30年余りで世界経済にも影響を与える大国となった中国、その中国が知財立国を成し遂げる政策として策定されたのが、今回の国家知的財産綱要です。綱要の内容は、5つの部分に分かれています。それぞれ、綱要の策定の必要性を歴史的経緯から述べた「序文」、2020年までの長期目標、ここ5年の短期目標を掲げた「指導思想と戦略目標」の部分、「戦略重点」の部分では、戦略の方向性を、その後の「個別課題」(7つの個別課題)では、知的財産権ごとの対策を明示し、最後の戦略措置の部分で「戦略重点」(9つの戦略重点)の部分を更に詳細に定めました。この大綱により、中国が対外的に国家としてどの様に知的財産への取り組みを示したいのかを垣間見ることができるといえるのではないでしょうか。しかしながら、中身は抽象的な記述が多く、具体的な数値目標等はないので、この大綱のみで直ちに中国の姿勢を推測するのは難しく、又皆様の関心事である「果たして中国で今後知的財産の実質的保護が強化されるか」という点について未だ明言できない状況であります。但し、注目すべきは、国務院の行った綱要公表の記者会見で、各知的財産法の改正について言及がありました。国家知的財産権局の張勤副局長は「特許法」の草案が今年中に人民代表大会で決議を経るだろうと述べており、国家工商行政管理総局付双建副局長「商標法」に関しては、現在工商局で検討、今年中に、全人代法制工作委員会に初稿が提出される予定だと発表されました。又、著作権法の改正について、国家版権局版権管理部門許超副部門長は、改正の検討は必要ではあるが、現段階では国務院の立法計画には入っていない、しかし著作権法に関連する2つの行政法規(録音製品の費用に支払いに関する基準、民間文学芸術の保護に関する法令)については、既に立法計画に入っているのでそれらについては、近い将来、成立、公布されるとしました。綱要自体は、先に述べたように政策目標に過ぎないですがこの様に立法活動に影響を及ぼすのであれば、意義のあるものと考えても良いのではないでしょうか。国家が打ち出す「知的財産戦略」自体については、知的財産保護強化の路線、即ちプロパテント路線、それとは反対にアンチパテント路線があって良いかと思います。中国の経済発展状況に、先進国と同様な知的財産戦略が必ずしも妥当するとはいえず、如何に知的財産保有国からの攻勢を防御するという観点からの政策が策定されるのかと密かに思っておりましたが、中国は、それを飛び越えた形で、自分も知財保有国をめざすと高らかに宣言しました。目標は概して崇高なものでありますが、それが実行されるのは、チェック機能、達成されない場合のペナルティーがないと中々難しいというのが実情でしょうか。今後の相次ぐ、知的財産関連法令の成立、修正を見ながら、今後の中国について検討を重ねていこうと思います。

  編集後記
今回は中国について取り上げました。執筆者の浅学ため、記載が不正確、不十分なところもあるかと思いますが、ご容赦いただけますと幸いです。
今年、中国は喜ばしいこと、そうでないことを両方抱えて、更に自分の方向をめざして歩みを進めていると考えております。どちらの現象からも、そこには「つよさ」があります。彼らの「つよさ」を言葉で適格に表現するのは私の能力ではできかねますが、この「つよさ」からは私はいろいろなことを学びました。

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2008.01.01  2008年年頭ご挨拶

新しい年を迎え、この1年が皆様にとってよい年になりますよう、お祈りいたします。
本日、弁護士として所属する法律事務所を、変更いたしました。また、これに伴って、特許事務所も、新橋から丸の内に移転しました。スタッフ2名も、私と一緒に異動しました。御面倒をおかけしますが、実務における活動内容に、変更はありませんので、昨年同様、お役に立てることがありましたら、御用命ください。
御報告が遅れましたが、学術活動では、昨年11月に、東京大学で再び特任教授任命を受け、新しい出発をしました。今回は、大学院工学系研究科の、技術経営戦略学という部門に所属して、工学を専攻する学生の皆さんに、国際知財戦略などの講義をしています。アジアからの留学生が多く、北京大学やソウル大学で講義をしていたころを思い出します。さらに今年は、「アジア技術経営プログラム」という、留学生に対する修士課程プログラムに、積極的に関わっていく予定ですので、御期待いただきたいと思います。
最後に、昨年は、このホームページからの発信が活発ではなかったと、反省しています。より充実したホームページにするよう、気持ちを新たにして、新年のスタートにしますので、御意見などお寄せいただき、御支援賜りますよう、お願いいたします。
長沢幸男

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2007.06.28  ホームページをオープンしました!

これからもよろしくお願いします。


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ホームページ制作はオールインターネット